松原市教育委員会では、子どもたちが将来にわたって、幸せで充実した毎日を送れるようにするためには、小・中学校の段階から「学びに向かうモチベーション」を高めていくことが重要であると考えています。そのため、「学力向上」と「キャリア教育」を車の両輪として推進していけるよう、松原市独自の取組みとして、静岡大学の塩田研究室と連携してライフ・キャリア図鑑「COMPASS」の開発を進めています。
COMPASSには、その趣旨にご賛同いただいた方々(協力者)のプロフィールページが掲載されています。プロフィールページには、子ども時代の自分はどうだったか、どのような学びや経験が役に立ったのか、これまでの失敗や挫折経験はあるか、などがQ&A方式で紹介されており、協力者の生き方、働き方、価値観などが浮き彫りになっています。
協力者は現役で働いている大人だけでなく、すでに仕事を退職された方や、夢に向かって頑張っている大学生等も含まれており、中学生が自分にとってのロールモデルを見つける手がかりを得ることも期待できます。
さらに、COMPASSを利用する中学生は、気になった協力者にコメントを送ることができ、協力者からはそのコメントに対する返信をもらうことができます。
そして、これらのやりとりはプロフィールページ内に掲示板形式で表示され、自分を含め全利用者の過去のやりとりも見ることができるようになっているので、中学生はこれまで以上に多様な考え方に触れることができるようになります。
これまで、中学校における代表的なキャリア教育の取組みには「職場体験」がありましたが、COMPASSを活用すれば、従来の職場体験では出会うチャンスがなかったような人たちとも繋がることができるようになります。さらには、様々な理由で学校に行きづらくなっている生徒にとっても、自宅に居ながらにして自らのキャリア発達につながる経験・学習ができる可能性なども秘めています。
COMPASSは、松原市内の中学校に通う生徒のみを対象としていること及びプライバシー保護の観点から一般には公開されていませんが、共同開発を行っている静岡大学塩田研究室のホームページでは、数名の協力者のプロフィールページをサンプルとして紹介していますので、こちらからご確認いただけます。
また、COMPASSを安心・安全かつ、より効果的に活用していけるよう、松原市内の中学校に通う28名の生徒を対象に試験運用を行いました。
試験運用に参加してくれた生徒には、「参加する前」と「参加した後」の意識の変容を把握するためのアンケート調査も行いました。アンケート結果はこちらからご確認いただけます。
今後もCOMPASSの開発状況について随時お伝えしてまいります!