素敵に生きよう Vol.37(2005年5月号広報掲載)
5月1日から7日は憲法週間です!
最近、テレビや新聞の記事で、子どもや高齢者への虐待やDV・ストーカー行為などに関係するニュースが増えたと感じませんか?以前に比べ、事件の件数が増えたためか、世間の認識が少しずつ変わったためかわかりませんが、これらの記事が取り扱われない日がないと言っても過言ではありません。そしてこれらはすべて人権侵害問題なのです。
「人権」というと、「差別する・される」という問題として考えられがちです。しかし、「同和問題」をはじめとする「女性」「子ども」「高齢者」「障害者」「外国人」などに関する人権問題は、さまざまな要因を含み、多様化・複雑化しています。そして、人権の課題は当事者だけの問題でなく社会全体の問題です。
世界では、日本では
国際連合では、人権の軽視や侵害によって多くの尊い命が奪われた、20世紀の2度にわたる世界大戦への反省から、1948年に「世界人権宣言」が採択され、人権が保障された国際社会の実現のための取り組みが進められています。
その後、平和や人権を守る国際的な取り組みがますます重要になり、「女性差別撤廃条約」、「児童(子ども)の権利に関する条約」などの23の条約のほか「人権教育のための国連10年行動計画」が採択されました。そして、それらの意義を世界に訴えるために、世界規模で人権を守る取り組みが実施され、人権が人類共通の普遍的文化として広く認識されるようになってきました。
しかしながら、国内外の人権状況をみたとき、世界中で人権文化を創造し、差別や人権侵害、さらには戦争をなくそうという目的は、いまだ達成されていません。
一方、国内では、日本国憲法において、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」と位置づけられており、人間が生まれながらにしてもっている永久の権利として基本的人権を保障しています。
しかし、国内において、いまださまざまな人権問題が存在します。
5月1日から7日は憲法週間です!
5月3日は憲法記念日です。この日は、昭和22年5月3日の日本国憲法施行を記念したものです。さらに、その前後1週間(5月1日から7日まで)を憲法週間としています。この機会に憲法で定められた「基本的人権の尊重」の大切さを皆さんで考え、一人ひとりが憲法の意味を理解し、日常生活の中で自分の権利とともに他人の権利も尊重し、誰もが生活しやすい社会を築きませんか。
このように人権尊重が国際的な潮流となるなか、松原市におきましては、「松原市人権施策基本方針」を策定いたしました。この方針は、本市におけるすべての行政分野において、総合的に人権施策を推進していくための基本的な方向性を示すもので、今後はこの方針に基づき一人ひとりの人権が尊重され、主体的に自らの生き方を選択できる社会の実現にむけ、行政施策を積極的に推進してまいります。
今後とも真に人権文化が確立された「健康で住みよい豊かな都市・松原」の実現にむけ、市民の皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。