「素敵に生きよう」vol.2

更新日:2018年12月13日

素敵に生きよう Vol.2(2000年8月号広報掲載)

子どもの心に共感してますか。

 「子どものくせに大人に口答えするな」とか「おねえちゃん、おにいちゃんやから我慢しなさい」と強く怒られたこと。友達からの電話をつないでもらえなかったこと。手紙を勝手に読まれたこと。「よそはよそ、うちはうち」と言ったかと思うと「だれだれは一生懸命勉強しているのに、あんたはテレビばっかり見てどうしようもないなぁ」とあきれられたこと。就職・進学のときに自分の希望を聴いてもらえずに、親の考えだけで「こっちにしとき」と言われたこと。子どものころに頭ごなしに強くいわれたりした、こんな嫌な経験はないですか。

子どもの視点でみつめよう

 このように、子どもが言われて嫌なことを、時としてなぜ大人たちは頭ごなしに言ってしまうのでしょうか。大人になると、子どものころのことを忘れてしまい、子どもと話したときに「思いもよらなかった」「今の子どもは昔の子どもと考えていることが違いすぎる」と、すぐに結論を出してしまうことがあります。これは、「子どもは何も知らないから、大人が教えてあげないといけない」という思い込みからくるものです。時にこの思い込みは、子ども本人にとってみれば、余計なおせっかいや苦しみだったりするのです。

 子どもの内に秘めた力を信じてそれを引き出すために、こんな方法をとってみてはどうでしょう。一つは、自分が子どもと同じころどうだったかということを自分に問い返してみること。もう一つは、率直に子どもに聴いてみることです。大人は子育てについて不安でしようがない。だから、何を考えているのか、どうしたいのか、また大人にできることは何なのかと聴いてみる。そして、話をしてくれたこと、打ち明けてくれたことに対して共感し「よく話してくれたね」と言葉にしてみてはどうでしょうか。子どもの年代によっては、子どもの感情や要求への理解が難しいときがあるかもしれませんが、理解不能ではないと思います。やってみて、後悔はしないと…。

 子どもの人権は子どもだけでは守ることができません。子どもの権利を認め、尊重するという姿勢は子どもの自立を促すとともに、大人の生き方・考え方に大きな影響を与えます。子どもの限りない成長こそが大人の願いであるということを、私たちの共通のテーマとして持ち続けたいものです。  

子供の写真

 世界では、今なお救いの手を差し伸べられることなく、さまざまな状況で苦しんでいる子どもがいます。また、先進国といわれている国でも、いろいろな差別や不当な取り扱いによって子どもの権利が侵害されています。そこで1989年11月20日に「子どもの権利条約」が国連総会で採択されました。日本では、1994年4月22日に、世界の国連加盟国の中で158番目にこの条約を批准し、同年5月22日から国内で発効しました。

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