「素敵に生きよう」vol.1

更新日:2018年12月13日

素敵に生きよう Vol.1(2000年7月号広報掲載)

あなたは今、「幸せ」に生きていますか。

 人は皆、「幸せに生きたい」と願っています。では「幸せ」とは何でしょうか。人それぞれ違っていて当たり前です。インターネットで一瞬に世界とつながり、国境を越えて人の交流がすすむ今日、ひとつの考え方やあり方を押し付けるのではなく、人々の多様な生き方を受け入れ認め合うことが、ますます大切になっています。  

人権教育のための国連10 年

 豊かな人権文化を築こうとする「人権教育のための国連10 年」が、1995 年から始まっています。

 豊かな人権文化とは、何を指すのでしょうか。例えば、「世間にあわせるのが正しい」「男女にはそれぞれふさわしい役割分担がある」「身内は大事にするが、他人には距離をおく」など、私たちが日常生活において無意識に従っている物の見方がありますが、これらも一種の文化です。このような考え方は、「世間が許さないから、この結婚は認められない」「女性の管理職が少ないのは当然」「外国人に同じ権利を与えなくてもよい」といった形で、差別や不当な制約につながる場合があります。豊かな人権文化を育てるためには、まずこのような差別につながる文化を変えていくことが大切です。

絵の具の「はだいろ」

 子どものころ使った絵の具、クレヨンなどに「はだいろ」というのがありました。私たち多くの日本人は、当たり前のように「だいだいいろを薄くした色」を「はだいろ」と理解し、使ってきました。しかし、これは日本人がイメージする「はだいろ」であり、全人類には当てはまらない色で、世界的には理解されないとの指摘もあり、英語名の「ペールオレンジ」に変わりつつあります。

「宇宙人と友達になろう」

 人権教育の学習プログラムに「宇宙人と友達になろう」というのがあります。

 地球人を知らない宇宙人にわたしたち地球人のことを理解してもらうため、どんな説明をするかを考えるものですが、例えば、地球人とは「人間という生き物」「言葉を話す」「2本の足がある」「2 本の手がある」「肌に色がある」「男と女がいる」「道具を使う」などさまざまな表現方法があると思います。では、言葉を話せなかったり、足や手が2本なかったりする人は人間ではないのでしょうか。

 地球には、十人十色というように人種、民族、宗教、皮膚の色、言語、価値観など、それぞれ違った人々が住んでいて、同じ人間はだれ一人としていないことは、だれもが理解していることです。しかし、日本では、「みんなと同じ」が優先され、少しでも違った環境や立場の人、違った考えの人を「異質」として排除してしまう傾向が強いのです。

 このように、無意識のうちに身に付いてしまった差別につながるさまざまな事柄が私たちの身の周りには数多くあり、「差別するつもりはなかった」「そういうつもりで言ったのではない」「考えすぎでは…」といったことがよく聞かれます。  

 今月号から始まりました「素敵に生きよう」。
 ここでは、人権問題を自分のこと、生きるために必要なこととして認識し、お互いを認め合い豊かな人間関係を築くため、さまざまな人権に対するちょっとしたことをみなさんと考えながら、人権文化の創造を目指していくページです。

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