素敵に生きよう Vol.5(2000年12月号広報掲載)
多様性・違いを大切にして
たとえば君や 君の大切な人が ○○人だから
肌の色がちがうから
女だから
男だから
言葉がちがうから
信じている神様がちがうから
考え方がちがうから
貧乏だから
身分が低いから といって
いじわるされたり
仲間はずれにされたり
ひどい時には 捕らえられ 殺されたりしたら
どうする?
許せない そんなこと。
世界中のどんな国の誰だって
そんなことは させないさ。
そんな目には あわせないさ。
[1993年12月30日アムネスティ・インターナショナル日本支部編の「世界人権宣言」第2条より]
12月4日から10日は、人権週間です。これは、1948年12月10日に国連が「世界人権宣言」を採択した日を記念して、国において定められたものです。この「世界人権宣言」は、二度の世界大戦の反省から、「人権」や「自由」が世界中で尊重されるよう、すべての国々が達成しなければならない「人権」の基準について定めたものです。
「人権」ってむずかしい?
最近、「人権」という言葉を、あちらこちらでよく耳にするようになりました。ところで、「人権」とは、改めて考えるとなんとなく分かっているようで分からない、あまり自分には関係ないことだと思う人もいるかもしれません。しかし、「人権」とは、生きるために必要なこと、生きるためになくてはならないものです。
私たちには、それぞれ個性があり、性別や年齢、国籍…といった違いがあります。「女のくせに」「障害者だから」「子どもだから」「学歴が低いから」など、個人のある一部分の違いだけを取り出して、ことさら強調され嫌な思いをしたことはありませんか。
今日のように、国際的な交流が広がると、今まで経験したことのないような、摩擦が起きてきます。例えば、豚肉は食べられないなどの信仰の違いから、給食のメニューで摩擦が起きたり、クリスマス会への参加、不参加でもめたり…。このように多様性を認め合うことは、なかなか難しいことですが、人を差別することなく、お互い気持ちよく生活するための必須条件が「人権尊重」です。
「人権」は、「わたし」を大切にするとともに、多様性や違いを認め、「あなた」をも大切にする21 世紀へのキーワードだと言えるでしょう。