高齢になると複数の疾患を抱えることでくすりの数が増えてきますが、複数の医療機関を受診している場合や、処方薬以外に市販薬・サプリメントなどを飲む場合には、必ず医師や薬剤師に伝えましょう。
ポリファーマシーについて
ポリファーマシーとは、多くのくすりを服用することにより、薬物との因果関係がはっきりしないものを含め、患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない症状(副作用)などを起こすことですが、多剤服用そのものが悪いことではなく、服薬に関する患者ごとの全体把握ができていない場合があることなどが原因として考えられます。
適正な服薬にむけて
例えば、副作用の一つである「ふらつき・転倒」や「物忘れ」が将来の生活に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。医師や薬剤師に、使用しているくすり・サプリメントをすべて伝えたうえで、指示通りに服用することが大切です。
また、くすりについて疑問があれば、必ずかかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。
【1】使っているくすりは必ず伝えましょう
かかりつけの医師や薬剤師に相談するときのほか、特に病気ごとに異なる診療科・医療機関を受診している場合や複数の調剤薬局(薬剤師)を利用している場合には、使っているくすりの全てを必ず伝えましょう。くすり以外で毎日飲んでいる健康食品やサプリメントがある場合も同様です。
また、医師や薬剤師にくすりの服用状況を正確に伝えるために、おくすり手帳を1冊にまとめることが、とても大切です。
【2】勝手にくすりをやめたり、減らしたりしない
くすりが多いからといって自分の判断で減らすべきではありません。医師や薬剤師にくすりの服用状況を正確に伝えたうえで、処方されたくすりを「きちんと使うこと」「勝手にやめないこと」が大切です。くすりの飲み忘れや勝手にやめてしまうことで、病状の悪化を招く可能性があります。
【松原市の取組】
松原市では、複数の医療機関を受診し、かつ一定以上の薬を服用している高齢者の方に、「服薬情報のお知らせ(お薬相談通知書)」を送付し、医師や薬剤師への相談を促すなど、松原市医師会や松原市薬剤師会との協働の取組を進めています。
また、松原市民の健康のみならず、高齢化が進むわが国において、"適正な服薬管理"は全国共通の課題です。松原市は、健康寿命の延伸や医療費の適正化への貢献を目指す民間の事業者と、"ヘルスケア分野に関する連携協定"を締結し、民間の知見や技術を活用した"ポリファーマシーの理解促進"に向けた先進的な分析業務等に取り組んでいます。