近年、カラスによる生活被害(ごみを散らかす・うるさい・おそわれる)が各地で起きています。
カラスは周辺の緑地などの「集団のねぐら」と言われる場所から、エサを求めて飛来してきます。学習能力の高いカラスに対して「松原に行ってもエサは無い」と学習させることが重要です。
カラスは3月頃から、大きな樹木、鉄塔などに巣作りを始め、産卵、孵化、ヒナを育てる繁殖期を迎えます。6月頃から幼鳥の巣立ちがはじまり、カラスの集団行動がはじまります。また、このころから、周辺の緑地などにねぐらを形成し、街にエサを求めて集団で飛来してきます。
根本的な対策としては、カラスのエサとなるごみを減らすとともに、ごみの出し方を工夫することが必要になります。
ごみの出し方を工夫しましょう
ごみは決まった場所、決まった時間に出しましょう
ごみを収集日の前日や夜間に出したりすると、カラスに狙われやすくなります。ごみが置かれている時間が短ければ、カラスによる被害も減りますので、収集日当日の決まった時間に出すようにしましょう。
生ごみは見えないように出しましょう
カラスは視覚によりエサを探し、赤っぽいものや濡れたものを狙います。赤いものは肉、濡れたものは魚の肉など、栄養価の高い食べ物に出会う確率が高い目印になっているためです。
そのため、生ごみは水気を切り、新聞紙や紙袋で包み、カラスから中身が見えないようにすることが効果的です。
ごみネット(防鳥ネット)を利用しましょう
カラス対策用のネットをかけることで、カラスとごみの接点を絶つ方法も有効です。
ただし、扱い方を誤ると効果がなくなってしまうため、以下のことにご注意ください。
1. ネットの目の細かいものを使う
ネットの目は、5mm以下の細かいものが有効です。網目が大きいとカラスのくちばしが入ってしまいます。
2. ネットに重石をつける
ネットは軽いため、風にあおられる、カラスが下から頭を入れてごみに近づくことができるなどの欠点があります。そのため、ネットの縁に重石をしたり、ごみの下にネットを挟み込むなどの工夫をしましょう。
3. ごみの量にあわせてネットの大きさを決める
ごみがネットの外にはみ出していたり、すき間があったりすると効果がなくなってしまいます。ネットの大きさは、複数の利用者がいるところでは大型のものを、戸別収集のところでは小型のものを選ぶなど、地域のごみの量に合わせて工夫しましょう。
カラスの巣や落ちたヒナに近づかないように気をつけましょう
3~7月の間はカラスの繁殖期間に当たり、親鳥の活動が活発になっています。巣立ったばかりのヒナはすぐには上手に飛ぶことができず、地面に落ちてしまうことがあります。
親鳥はヒナを守るために人を威嚇する場合がありますので、落ちたヒナに近づかないようにし、そのままにしておいてください。
また、「頭上を低く飛び回る」「ガァガァと濁った声で鳴く」「とまっている電線や木の枝などをつつく」などの威嚇行動があった場合は、巣が近くにある可能性があり、それらの威嚇を受けても立ち去らない場合は、後ろから人の頭をめがけて飛んできたりすることがあります。次のことに気をつけて、身を守ってください。
- すみやかにその場を離れる
- 巣がありそうな木や電柱に近寄らない
- 巣やヒナを見つめたり、つついたりしない
- 傘や帽子で頭を守る