個人市・府民税に関してよく寄せられる質問について
質問1:「確定申告や源泉徴収票と市・府民税(住民税)の控除額が違うのは何故ですか?」
回答1:市・府民税は、住民にとって身近な費用をそれぞれの担税(負担)能力に応じて分担し合うという性格の税金であることから、所得税よりも納める人の範囲は広くなっております。
そのため所得税と市・府民税では控除額が異なります。
主な控除額の違いは、表1(令和3年度以降)、表2(平成31年度および令和2年度)、表3(平成30年度以前)をご覧ください。
(注意)平成30年分所得税および平成31年度市・府民税より、配偶者控除および老人配偶者控除については、納税者本人の合計所得金額によって控除額が変わり、合計所得金額1,000万円超で適用できなくなります。
なお、所得税は現年所得課税ですが、市・府民税は前年所得課税となっています。このため所得税では「年末調整」がありますが、市・府民税にはありません。
また、市・府民税では確定申告書などの各種資料に基づく賦課課税方式ですので、所得税の確定(修正)申告をされると市・府民税額にも反映されます。
控除の種類 | 納税者本人の合計所得金額 | 所得税 | 市・府民税 | ||
基礎控除 | 2,400万円以下 | 48万円 | 43万円 | ||
2,400万円超2,450万円以下 | 32万円 | 29万円 | |||
2,450万円超2,500万円以下 | 16万円 | 15万円 | |||
2,500万円超 | 適用なし | ||||
配偶者控除 | 一般 | 900万円以下 | 38万円 | 33万円 | |
900万円超950万円以下 | 26万円 | 22万円 | |||
950万円超1,000万円以下 | 13万円 | 11万円 | |||
【老人】70歳以上 | 900万円以下 | 48万円 | 38万円 | ||
900万円超950万円以下 | 32万円 | 26万円 | |||
950万円超1,000万円以下 | 16万円 | 13万円 | |||
配偶者特別控除 | 質問3の表1をご覧ください | ||||
扶養控除 | 【一般】16歳以上 | - | 38万円 | 33万円 | |
【特定】19歳以上23歳未満 | - | 63万円 | 45万円 | ||
【年少】16歳未満 | - | 0円 | 0円 | ||
【老人】70歳以上 | - | 48万円 | 38万円 | ||
【同居老親等】70歳以上 | - | 58万円 | 45万円 | ||
障害者控除 | 特別障害 | - | 40万円 | 30万円 | |
同居特別障害 | - | 75万円 | 53万円 | ||
普通障害 | - | 27万円 | 26万円 | ||
ひとり親控除・寡婦控除 | ひとり親 | 母 | 500万円以下 | 35万円 | 30万円 |
父 | 500万円以下 | 35万円 | 30万円 | ||
寡婦 | 500万円以下 | 27万円 | 26万円 | ||
勤労学生控除 | 75万円以下* | 27万円 | 26万円 |
* 合計所得金額が75万円以下で、かつ勤労によらない所得が10万円以下
区分 | 所得税 | 市・府民税 | |||
旧一般生命分 | 最高5万円 | 最高3万5千円 | |||
新一般生命分 | 最高4万円 | 最高2万8千円 | |||
旧一般生命分+新一般生命分 | 最高4万円 | 最高2万8千円 | |||
旧個人年金分 | 最高5万円 | 最高3万5千円 | |||
新個人年金分 | 最高4万円 | 最高2万8千円 | |||
旧個人年金分+新個人年金分 | 最高4万円 | 最高2万8千円 | |||
介護医療保険分 | 最高4万円 | 最高2万8千円 | |||
一般生命分+個人年金分+介護医療保険分 | 最高12万円 | 最高7万円 | |||
地震保険料控除 | 払込保険料の全額(最高5万円) | 払込保険料の半額(最高2万5千円) | |||
【経過措置】長期損害保険分 | 最高1万5千円 | 最高1万円 | |||
(注意)地震保険分と合わせて最高5万円 | (注意)地震保険分と合わせて最高2万5千円 |
控除の種類 | 納税者本人の合計所得金額 | 所得税 | 市・府民税 | ||
基礎控除 | ‐ | 38万円 | 33万円 | ||
配偶者控除 | 一般 | 900万円以下 | 38万円 | 33万円 | |
900万円超950万円以下 | 26万円 | 22万円 | |||
950万円超1,000円以下 | 13万円 | 11万円 | |||
老人(70歳以上) | 900万円以下 | 48万円 | 38万円 | ||
900万円超950万円以下 | 32万円 | 26万円 | |||
950万円超1,000円以下 | 16万円 | 13万円 | |||
配偶者特別控除 | 質問3の表2をご覧ください | ||||
扶養控除 | 【一般】16歳以上 | - | 38万円 | 33万円 | |
【特定】19歳以上23歳未満 | - | 63万円 | 45万円 | ||
【年少】16歳未満 | - | 0円 | 0円 | ||
【老人】70歳以上 | - | 48万円 | 38万円 | ||
【同居老親等】70歳以上 | - | 58万円 | 45万円 | ||
障害者控除 | 特別障害 | - | 40万円 | 30万円 | |
同居特別障害 | - | 75万円 | 53万円 | ||
普通障害 | - | 27万円 | 26万円 | ||
寡婦(夫)控除 | 特別寡婦 | 500万円以下 | 35万円 | 30万円 | |
一般寡婦、寡夫 | *1 | 27万円 | 26万円 | ||
勤労学生控除 | 65万円以下*2 | 27万円 | 26万円 |
*2 合計所得金額が65万円以下で、かつ勤労によらない所得が10万円以下
控除の種類 | 所得税 | 市・府民税 | ||
基礎控除 | 38万円 | 33万円 | ||
配偶者控除 | 配偶者 | 38万円 | 33万円 | |
【老人】70歳以上 | 48万円 | 38万円 | ||
配偶者特別控除 |
質問3の表3をご覧ください |
|||
扶養控除 | 【一般】16歳以上 | 38万円 | 33万円 | |
【特定】19歳以上23歳未満 | 63万円 | 45万円 | ||
【老人】70歳以上 | 48万円 | 38万円 | ||
【同居老親等】70歳以上 | 58万円 | 45万円 | ||
障害者控除 | 特別障害 | 40万円 | 30万円 | |
同居特別障害 | 75万円 | 53万円 | ||
普通障害 | 27万円 | 26万円 | ||
寡婦(夫)控除 | 特別寡婦 | 35万円 | 30万円 | |
一般寡婦、寡夫 | 27万円 | 26万円 | ||
勤労学生控除 | 27万円 | 26万円 |
質問2:「現在、市・府民税(住民税)を普通徴収(個人納付払い、または口座振替)で納めていますが、勤務先での特別徴収(給与天引)を希望しています。どうすれば良いですか?」
回答2:普通徴収から特別徴収への変更については、特別徴収義務者(勤務先事業所)の給与関係の担当をされておられる方から本市に対して依頼をしていただく必要があります。
本市より送付しております「納税通知書」を勤務先の給与を担当されている方に持参の上、特別徴収への変更をご相談ください。
尚、当該年度の市・府民税を全て納付済みの方など(つまり特別徴収する税額の無い方)については、変更することが出来ませんのでご了承ください。
質問3:「現在、夫の扶養になっていますが、パート収入が増えてきた場合どのようになりますか?」
回答3:夫が配偶者控除を受けるには、妻の年(年度ではなく年)間の給与(パート)収入が、103万円以下であることが条件となります。(妻本人に対する課税は、市・府民税では100万円超、所得税では103万円超で対象となります。)
控除対象配偶者の要件
控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で次の四つの要件のすべてに当てはまる人です。
- 民法の規定による配偶者であること。内縁関係の人は除かれています。
- 納税者と生計を一にしていること。
- 年間の合計所得金額が48万円以下(令和2年度以前は38万円以下)であること。
- 原則として青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
給与(パート)収入が増えて、扶養親族をはずれてしまうと夫の所得に対する税金が急激に増加してしまいます。そこで、夫の合計所得金額が1,000万円以下の場合、妻の年間給与(パート)収入が103万円超、201万6千円未満でしたら、表1のように配偶者特別控除の適用を受けることができます。
(注意)平成30年分所得税および平成31年度市・府民税より、配偶者特別控除の適用範囲が広がり、配偶者の所得が38万円超(令和3年度以降48万円超)、123万円以下(令和3年度以降133万円以下)(給与収入に換算すると、収入103万円超、201万6千円未満)の範囲であれば適用できるようになりました。
また、あわせて、納税者本人の合計所得金額によって配偶者特別控除額が変化するようになりました(これまでと同様に、納税者本人の合計所得金額1,000万円超で配偶者特別控除の適用を受けることはできなくなります)。
控除額については、表1(令和3年度以降)、表2(平成31年度および令和2年度)、表3(平成30年度以前)をご覧ください。
配偶者特別控除の額 | ||||
配偶者の所得金額 | 左に対応する給与収入金額 | 納税者本人の合計所得金額 | ||
900万円以下の場合 | 900万円超950万円以下の場合 | 950万円超1,000万円以下の場合 | ||
48万円超95万円以下 | 1,030,000円超1,500,000円以下 | 33万円 (所得税:38万円) |
22万円 (所得税:26万円) |
11万円 (所得税:13万円) |
95万円超100万円以下 | 1,500,000円超1,550,000万円以下 | 33万円 (所得税:36万円) |
22万円 (所得税:24万円) |
11万円 (所得税:12万円) |
100万円超105万円以下 | 1,550,000円超1,600,000円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 |
105万円超110万円以下 | 1,600,000円超1,667,999円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 |
110万円超115万円以下 | 1,667,999円超1,751,999円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 |
115万円超120万円以下 | 1,751,999円超1,831,999円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 |
120万円超125万円以下 | 1,831,999円超1,903,999円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 |
125万円超130万円以下 | 1,903,999円超1,971,999円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 |
130万円超133万円以下 | 1,971,999円超2,015,999円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
133万円超 | 2,015,999円超 | 0円 | 0円 | 0円 |
* 配偶者の所得金額100万円超からは、市・府民税と所得税の控除額は同額です。
配偶者特別控除の額 | ||||
配偶者の所得金額 | 左に対応する給与収入金額 | 納税者本人の合計所得金額 | ||
900万円以下の場合 | 900万円超950万円以下の場合 | 950万円超1,000万円以下の場合 | ||
38万円超85万円以下 | 1,030,000円超1,500,000円以下 | 33万円 (所得税:38万円) |
22万円 (所得税:26万円) |
11万円 (所得税:13万円) |
85万円超90万円以下 | 1,500,000円超1,550,000円以下 | 33万円 (所得税:36万円) |
22万円 (所得税:24万円) |
11万円 (所得税:12万円) |
90万円超95万円以下 | 1,550,000円超1,600,000円以下 | 31万円 | 21万円 | 11万円 |
95万円超100万円以下 | 1,600,000円超1,667,999円以下 | 26万円 | 18万円 | 9万円 |
100万円超105万円以下 | 1,667,999円超1,751,999円以下 | 21万円 | 14万円 | 7万円 |
105万円超110万円以下 | 1,751,999円超1,831,999円以下 | 16万円 | 11万円 | 6万円 |
110万円超115万円以下 | 1,831,999円超1,903,999円以下 | 11万円 | 8万円 | 4万円 |
115万円超120万円以下 | 1,903,999円超1,971,999円以下 | 6万円 | 4万円 | 2万円 |
120万円超123万円以下 | 1,971,999円超2,015,999円以下 | 3万円 | 2万円 | 1万円 |
123万円超 | 2,015,999円超 | 0円 | 0円 | 0円 |
* 配偶者の所得金額90万円超からは、市・府民税と所得税の控除額は同額です。
配偶者の所得金額 | 左に対応する給与収入金額 | 配偶者特別控除の額 |
38万円超45万円未満 | 1,030,000円超1,100,000円未満 | 33万円(所得税:38万円) |
45万円以上50万円未満 | 1,100,000円以上1,150,000円未満 | 31万円(所得税:36万円) |
50万円以上55万円未満 | 1,150,000円以上1,200,000円未満 | 26万円 |
55万円以上60万円未満 | 1,200,000円以上1,250,000円未満 | 21万円 |
60万円以上65万円未満 | 1,250,000円以上1,300,000円未満 | 16万円 |
65万円以上70万円未満 | 1,300,000円以上1,350,000円未満 | 11万円 |
70万円以上75万円未満 | 1,350,000円以上1,400,000円未満 | 6万円 |
75万円以上76万円未満 | 1,400,000円以上1,410,000円未満 | 3万円 |
76万円以上 | 1,410,000以上 | 0円 |
* 配偶者の所得金額50万円超からは、市・府民税と所得税の控除額は同額です。
前年中のパート収入 | 市民税・府民税 | 所得税 | 配偶者控除 | 配偶者特別控除 |
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100万円以下 | かからない | かからない | 対象となる | 対象とならない |
100万円を超え103万円以下 | かかる | かからない | 対象となる | 対象とならない |
103万円を超え201万円6千円未満 (平成29年分所得税および |
かかる | かかる | 対象とならない | 対象となる |
201万6千円以上 (平成29年分所得税および |
かかる | かかる | 対象とならない | 対象とならない |
質問4:「扶養控除とはどういった場合に取ることができますか?」
回答4:まず、扶養親族とはその年度の前年の12月31日の現況で次の4つの全ての要件にあてはまる人を言います。
- 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。
尚、「里親に委託された児童」は、年齢が18歳未満の者に限られ、また「養護受託者に委託された老人」は、原則として、年齢が65歳以上の者に限られます。 - 納税者と生計を一にしていること。
- 年間の合計所得金額が48万円以下(令和2年度以前は38万円以下)であること。(給与収入の場合で103万円以下)
- 原則として、青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
以上の全ての要件に合致していれば、同居・別居は問いません(控除金額が異なることはあります)。ただし、同じ人を別の人がそれぞれで扶養することはできません。(例えば、共働きの夫婦が一人の子を重複して扶養親族とすることはできません。) 尚、健康保険の扶養親族に入ることができるかの収入判定は各種健康保険によって異なりますが、所得税、市・府民税の税扶養の場合は、前述したように給与の収入の場合で103万円以下であり、同じ基準で判定している訳ではありません。
関連項目
- 特定扶養親族とは、扶養親族の内前年の12月31日の現況で19歳以上23歳未満の人をいいます。
- 年少扶養親族とは、扶養親族の内前年の12月31日の現況で16歳未満の人をいいます。
- 老人扶養親族とは、扶養親族の内前年の12月31日の現況で70歳以上の人をいいます。
- 同居老親等とは、老人扶養親族の内、自己又は自己の配偶者の直系尊属で、自己又は自己の配偶者のいずれかとの同居を常況としている人をいいます。
- 扶養親族等が死亡した場合は、(前年の12月31日の現況でなく)死亡時点で判定します。これは他の人的控除にもあてはまります。
質問5:「各市町村で市・府民税(住民税)に違いがあるのですか?どこの市町村でも金額は同じですか?」
回答5:市・府民税は、どこの市町村でも地方税法などの法律に基づいて計算されていますので、原則どこに住んでいても同じです。
市・府民税の額は、均等に額を負担していただく「均等割」と、所得金額に応じて計算される「所得割」の合計額からなっています。
「均等割」については、平成25年度課税分までは市民税3,000円、府民税1,000円でした。
「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」が制定され、平成26年度から平成35年度までの10年間に限り、市民税・府民税均等割額にそれぞれ500円が加算され、市民税3,500円、府民税1,500円の合計5,000円となります。
また大阪府では、「大阪府森林の有する公益的機能を維持増進するための環境の整備に係る個人の府民税の税率の特例に関する条例」が制定され、施策に必要な財源(森林環境税)を確保するため、平成28年度から令和5年度まで、府民税均等割額に300円が加算され、市民税3,500円、府民税1,800円の合計5,300円となります。
「所得割」は、前年の所得金額をもとに計算します。所得から控除することができる保険料・医療費などの計算方法や税率(市民税6%、府民税4%)は、原則どこの市町村でも同一です。したがって、所得金額と所得控除額が同じであれば、どこの市町村でも同じ市・府民税の額となります。
質問6:「所得税の確定申告をすれば、市・府民税(住民税)の申告はしなくてもよいのでしょうか?」
回答6:市・府民税の申告をする必要はありません。
税務署に所得税の確定申告をされた場合には、納税者への負担を軽減するため、所得税の確定申告書は個人の市・府民税の申告書を兼ねていますので市への申告は必要ありません。税金の還付を受けるための申告(医療費控除や住宅借入金等特別控除など)についても、確定申告(還付申告)を税務署に提出されますと所得税と市・府民税の両方について反映されます。
逆に市・府民税の申告だけでは、所得税には反映されませんので、所得税が関係される人は、確定申告が必要です。なお、昨年収入がない場合は通常、市・府民税の申告の必要はありませんが、保育所(園)入所や健康保険、就学援助金申請などの関係で課税(所得)証明が必要になることから、市・府民税の申告が必要になる場合があります。
また、税務署への申告が必要でない場合でも、一定の所得があれば、市・府民税の申告をしていただく必要があります。
質問7:「年金収入400万円以下であれば、確定申告をする必要はないのでしょうか?」
回答7:還付申告をすることによって、所得税が還付される方は、還付申告をしていただきます。ただし、所得税の確定申告が不要となった方でも個人市・府民税の申告が必要となる場合があります。