道に関する地名

更新日:2021年8月13日

 土地には地名があり、地名はその土地の由緒や云われを伝えることがしばしばあります。地名の中にもいろいろあって、国名や郡名、大字名など、その捉える範囲によって様々です。地名の中でも小字名と呼ばれる地名は、昔からの習慣や伝世によって呼ばれる最小単位の地名で、小字名を知ることでその土地の歴史を知ることも少なくありません。

 松原市内には、街道がいくつかあったため道に関する小字名も何箇所か伝わっています。特に長尾街道沿いには「大和街道」、「殿海道」、「大道浦」、「大道端」といった小字名が見られ、長尾街道が大和に通じる大きな道であったことが知れます。また竹内街道沿いにも「海道浦」といった小字名が残っています。

 ここでひとつ興味深いのは、天美東4丁目に「古道」という小字名が残っていることです。この場所には、現在、三宅西と天美東・天美北を結ぶ東西方向の直線道路がありますが、かつてここに地名に残るほどの大きな道があったという記録は残っていません。しかしながらちょうどこの現在通っている道路が、同じく東西直線に走る長尾街道と竹内街道との間隔と近似することや、長尾街道や竹内街道が元々古代の都市計画に則って造られた道であったことなどから考えて、ここにも古代の都市計画に則った、今はなき失われた幻の道がかつてはあったのかもしれません。


 

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