ハンセン病を正しく理解するために
ハンセン病を知り、偏見や差別をなくしましょう
ハンセン病は治る病気です
ハンセン病は、かつて「らい」という病名でした。しかし、長い間人々が「らい」に対して抱いてきた偏見や差別を解消し、正しい認識をもってほしいという願いから、「らい菌」の発見者であるノルウェーの医学者ハンセン博士の名をとってハンセン病と改められました。
- 伝染力の極めて弱い病原菌による感染症です。
- 遺伝病ではありません。
- 万一感染しても、ほとんど発病の危険性はありません。
- 菌は治療により数日で伝染性を失い、軽快した患者と接触しても感染することはありません。
- 不治の病気ではなく、完治する病気です。
- 早期に治療すれば、身体に障害が残ることはありません。
どんな治療法があるかご存知ですか?
治療法として、プロミンによる単剤治療が行われ、1943年画期的な成功が報告されました。
現在では、リファンピシンなどの多剤併用療法を適切に用いることにより、障害を残すことなく、外来治療によって完治する病気となりました。
ハンセン病療養所の現状について
平成24年5月現在、病気が治ったにもかかわらず、全国で約2,144人の方が、全国15か所の療養所で生活を送られています。社会復帰が困難である主な理由は、平均年齢も80歳と高齢であること、ハンセン病による後遺症により視覚障害や肢体障害などがある方も多いこと、社会生活体験がほとんどないこと、一般社会にまだまだ強い偏見が残っていることなどです。
ハンセン病について正しい知識をもち、それを周囲に伝えて、偏見や差別をなくし、患者および回復者の皆さんと共に暮らせる社会を実現しましょう。