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松原市指定有形文化財 西方寺 木造十一面観音立像

更新日:2023年3月31日
  • 種類:松原市指定 有形文化財 美術工芸品 彫刻
  • 記号番号:彫第4号
  • 名称:西方寺木造十一面観音立像(さいほうじ もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう)
  • 員数:1躯(く)
  • 時代:平安時代後期(12世紀後半)
  • 所在地:大阪府松原市三宅中5丁目11番16号
  • 所有者:宗教法人 西方寺
  • 指定年月日:平成30年(2018)9月20日
西方寺木造十一面観音立像

説明

概要

融通念佛宗(ゆうずうねんぶつしゅう)の安養山西方寺(あんようざんさいほうじ)の観音堂本尊です。元々は、同じ三宅村(みやけむら)にある屯倉神社(みやけじんじゃ)の神宮寺である梅松院(ばいしょういん)に本地仏として祀られていましたが、明治4年(1871)に梅松院が廃寺となり西方寺に迎えられました。

頭体幹部を針葉樹系の一木より彫出した一木造で、、像高93.2センチメートル(3尺)、髪際(はっさい)高75.0センチメートル(2尺4寸8分)をはかります。像は、ふっくらとした丸い面相部に浅い目鼻立ちを彫り出して、まとまりのよい穏やかな表情をみせています。胸や腹などの抑揚を強調しない体躯に表された衣文は全体に浅く、裳(も)の折り返し先端部を丸く処理するなど平安時代後期彫刻の特徴をよく示してます。

下半身の造形はまったく破たんをみせていないものの、頭部正中と脚部中央とを比べると、体躯は胸下あたりから左外側に向かって大きくねじれており、正中線に狂いが生じています。彫刻に適さない曲がりがあっても寺社に由緒ある木(霊木・神木)であるため利用される場合や十分な乾燥期間が得られなかった場合にこのような歪みが生じますが、由来は伝わっていません。

梅松院は、江戸時代には観音信仰の霊場で「河内一州三十三所霊場」・「河内新西国三拾三霊場」の札所として昭和50年代まで賑わっており、「方違十一面観世音」として多くの人が旅の安全祈願に訪れました。

本像は、松原市における神仏習合の実例を示した平安時代の貴重な作例であるばかりでなく、三宅村における観音信仰や近代から戦後にかけての河内西国巡礼など、松原市の信仰史を物語る貴重な作例と考えられます。

資料

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072-334-1550(代表)
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